実はメールでのやり取りが膨大だったため


約1ヶ月も日記をさぼっていた。実はメールでのやり取りが膨大だったため、殊更パソコンで文字を打つという事に、腕や指先のみならず、精神的にも少し疲れていた。

さて、組織と組織の繋がり、というのは傍目にはそう見えても実は幻想で、実際には人と人との繋がりが、そのまま組織と組織の繋がりになっている、であればこそ現場の人の問題が重要なのだ、という話を聞いた。なるほどそう思った。いや、何でそんなもっともな事に「なるほど」なんて言うんだろうと思われるかも知れないが。

今年4月から、東北公益文科大学の大学院がオープンする。先の10日に大学院関係者(専任講師2名、大学事務局1名、大学院生予定者3名)との交流会が行われた。その中で、地元の出席者から「NPOは経営するものではない」という発言があった。3~4年間、NPOを経営して悟り得た1つ御結論なのだろうか。
また別の話として「一般的な福祉以外のNPOは、人を雇うどころか実務者がほぼ居ないので、会計や報告などが満足に行えない。常に新しい事、新しい事と、事業をやる事が優先で、事後処理が出来ない。だからそういった業務は外注したほうが良い。外注するしかない。」という意見と「事業報告や決算処理など、最低限法人としての実務はある訳で、それすら内部で出来ないのであれば、元から任意団体で良いのではないか、何のために法人化するのか?」という話も出た。
それは私も2年ほど前に考えた事で、基本的に、これまで3年とか5年継続してボランティア活動の延長線上でやってきた団体が、NPO法人になりたいと考える理由の殆どが、自分たちの活動をもっと認めてもらいたいから、だった。想像通り、思いだけでは続かず、結局、法人化してから1~2年で「こんなはずじゃなかった。」と、沈黙する。
また活動しなくても、組織は維持できる。そういったところでは、実体の無い法人というのが、増えているのは確かだろう。
民間企業などでは当たり前の事だが、NPOが、その経理事務や報告書の作成を外部に委ねる事は、組織の魂を売り渡すようなものではないか、悔しい事ではないか、とも思っていたが、理想に過ぎず、現実的にそうしないと成り立たないのであれば、止むを得ないのかなと思う。
いまだ、ボランティアとNPOを区別できないNPO法人役員が多いのも確かで(9割はそうだよ、という意見もあるが)、NPO特有の経営感覚と言うのだろうか、私がここ4年でやや身にしみてきた事もあり、やはり人を活かす場や機会の維持、参加者が充実して楽しみながらも地域の課題解決や社会貢献にも繋げていく手法が必要で、常に考えなければならない。
人を活かす事は大事だ。しかし昨今は、哀しい事に人を活かせない事例が多く目に付く。長所を褒めようとせず、活かそうとせず、どうしたら活かせるか考えず。もったいない。何だかんだ偉そうに人を批評しつつ、人を繋げられない人は、先が無い。こういった活動の場では、人間的にも孤立するのではないか。


また講師側から「理事が参画しない、戦略が無い、スタッフや参加者に充実感を与えられないNPOとは何なのか?」「一般的に企業は社会貢献したいと考えているが、NPOに対する胡散臭さが拭えない。例えば中々組織に連絡が付けられず、気が付くと担当者が消えている。」など、あちこち現場の評価があった。
信頼に足る組織作りは、何もNPOだけの問題では無いが、元から金も権威も無いところから、どうやって信頼と満足を得られる組織にしていくのか。

4月から、庄内NPOセンターの体制は変わる。私への内部的な批判はあるらしいが、今のところは周囲(特に外部)の要望もあり、内部でもその方が良いという意見が半数以上らしいので、センター長は兼務のままとしても、少なからず現場の人が変わるので、また新しい人が参画するので、動きも変わるだろう。

まずは任意団体でもいいや。一つ今年度中に、NPOとして、地域の課題解決や、進むべき方向性、戦略を考える事が出来る団体を作る事を決意した。どうも何か一つ強烈なスパイスが足りない感が拭えない。
そこで、まだNPOに合流して無い新しい流れと連携し、もう一つ、活動と人の幅(戦略性)を広げたい。

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